サント・フォワ修道院教会のタンパン
Le tympan de l'église abbatiale de sainte Foy de Conques
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| サント・フォワ教会の正面扉 |
コンクの観光はサント・フォワ教会のタンパンから始まります。コンク村とサント・フォワ教会の解説は上のリンク先を参照して下さい。
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サント・フォワ教会の正面扉のタンパン |
サント・フォワ教会正面扉のタンパンには「最後の審判」が描かれています。思っていたより小さいというのが第一印象です。キリストを中心に三層にわたって細かい彫刻で埋め尽くされています。
それでは、細部を観てゆきましょう。
タンパンの図の矢印は見ている位置を示しています。また、写真で確認したい時は図をクリックして下さい。
栄光のキリスト
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| 栄光のキリスト |
タンパンの中央には復活した救世主キリストが座しています。 マンドルラには星が描かれ、その周りには雲が光背のように拡がっています。 キリストの足下には蝋燭を持つ二人の天使、上部左右にも別の天使がスローガンの書かれた巻物（フィラクテリー？）を広げています。
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| 栄光のキリスト |
栄光のキリスト |
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| 栄光のキリスト |
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| キリストと左右上の天使 |
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| 蝋燭を持つ二人の天使 |
キリストの十字架
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| キリストの十字架 |
キリストの頭上で二人の天使が十字架を掲げています。 向かって右の天使は釘を、左の天使は槍の穂先を握りキリストの受難を象徴しています。
十字架には文字が刻まれています。その上部には「ナザレのイエス、ユダヤの王」と書かれているそうです。両天使の顔のすぐ下の十字架上に書かれた LANCEA （左）と CLAVI （右）はそれぞれ「槍」と「釘」を意味しています。
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| キリストの十字架 |
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| 槍の穂先を握る天使 |
釘を握る天使 |
また、十字架の右端と左端の上部には太陽と月が擬人化されています。その下の十字架上にもそれぞれ SOL （太陽）・ LUNA （月）と書かれています。これはイエスが息途絶えたとき全地が暗闇に包まれたことを思い起こさせます。
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| 擬人化された「太陽」（左） |
擬人化された「月」（右） |
「しかし、その時に起こる患難の後、たちまち日は暗くなり、月はその光を放つことをやめ、星は空から落ち、天体は揺り動かされるであろう。 そのとき、人の子のしるしが天に現れるであろう。 またそのとき、地のすべての民族は嘆き、その力と大いなる栄光とをもって、人の子が天の雲に乗ってくるのを、人々は見るであろう。」（マタイによる福音書 第２４章第２９，３０節）
ラッパを吹く天使
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| ラッパを吹く天使 |
ラッパを吹く天使 |
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| ラッパを吹く天使 |
ラッパを吹く天使 |
また、彼は大いなるラッパの音と共に御使たちをつかわして、天のはてからはてに至るまで、四方からその選民を呼び集めるであろう。 （
マタイによる福音書 第２４章第３１節 ）
メッセージを掲げる天使
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| 選ばれた者達を祝福する四天使 |
キリストの右（我々から見ると左）側には選ばれた者の代表格が並んでいます。その上部では四人の天使が羽を広げスローガンが書かれた巻物を掲げています。それらは斜めに広げられ下に並ぶ選ばれた者達を屋根のように覆っています。
キリストに一番近い聖母マリアの上には UMILITAS 「謙虚」と書かれています。また、キリストから３番目の天使が示す CARITAS は「愛」です。
選ばれた者達
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| 選ばれた者達 |
キリストが右手を挙げる側には選ばれた者達の列が続いています。キリストに一番近い光背のある合掌する女性がマリア、二番目の天国の鍵を持つのが使徒ペテロです。三番目の男性はコンクに最初の礼拝堂を創ったダドンです。彼が持つ丁字形の杖はダドンが隠遁者であることを表しています。
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| 選ばれた者達の列 （最初の３人） |
隠遁者ダドンに続き、祭服にストラを掛け司教杖を持つ大修道院長（オドルリックまたはベゴン）がカール大帝（シャルルマーニュ）の手を取っています。大帝は王冠を被り花で飾られた王権の象徴である笏を持っています。カール大帝に続く二人の侍者は聖遺物箱とディプティク（二連祭壇画）を持っています。
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| 隠遁者ダドンに続く選ばれた者達の列 |
選ばれた者達の列は光背を持つ小さな四人の人物で終わります。立っている三人については諸説あり、はっきりしたことは分からないようです。
最後の女性はしゃがんで足はキリストと反対の方向を向いていますが、その顔と開いた右手はキリストの方を向いています。神の恩寵を受け入れた改宗者でしょうか。
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| 選ばれた者達 |
選ばれた者達の列の左端上部には王冠を持つ天使がいます。この王冠は誰に与えられるのでしょうか。
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| 王冠を持つ天使 |
聖フォワ （サント・フォワ）
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| 聖フォワと神の手 |
上の「選ばれた者達」の列と下の「天上のエルサレム」の間の狭い三角のスペースに聖フォワがひれ伏し、合掌しています。その先には十字架の光背で表された神の手が雲の中から彼女にさしのべられています。聖フォワは上の層のマリアと同じ青色の衣をまとい光背をつけています。マリアの分身のようにも見えます。
聖フォワについては、当サイト内のアジャンのページもご覧下さい。
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| 聖フォワ |
神の手 |
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| 聖フォワと天上のエルサレム（下） |
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| 柱の間には足かせが掛かっている |
聖フォワとその背後の細密な彫刻 |
聖フォワの後ろにはアーチとそれを支える柱、その下には小さな祭壇と椅子が見えます。きっとサント・フォワ教会がここに表されているのでしょう。また、柱の間には足かせが掛けられています。聖フォワの取りなしで自由の身となった囚人達の奉納品かもしれません。
天上のエルサレム
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| 天上のエルサレム |
１２世紀においてはエルサレムが世界の中心だと考えられていました。その遙か天上にはヨハネの黙示録に描かれる天国があり、天上のエルサレムとしてここに表現されています。
その中央には民族の祖であるアブラハムが座し、花を付けた王笏を持つ二人の選ばれし者を抱きかかえています。
この二人の子供はアブラハムと妻サラの間に生まれたイサクとエジプト人のはしためハガルに生ませたイシュマエルと思われます。
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| 中央に座すアブラハムと二人の息子 |
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| アブラハムと二人の息子 |
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| 天上のエルサレムの塔とアーチ上の十字架 |
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| 天上のエルサレム （右側） |
アブラハムの左（我々から見ると右）には律法の巻物を携えてた二人の預言者が座し、続く二人の女性預言者により旧約聖書が完結しています。
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| 巻物を持つ預言者 |
女性預言者 |
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| 天上のエルサレム （左側） |
アブラハムの右（我々から見ると左）には新約聖書の人物が並んでいます。光輪を持つ二人の男は聖杯を持ち、さらに二組の女性が続きます。手前の二人は死と復活の油薬壺を持ち、端の二人は書を開き灯りを手にしています。
蘇る死者
四つの棺が閉じた状態から天使により徐々に開かれ、死者が生身の人間へと蘇って行きます。しかし、後世の「死の舞踏」のような気味の悪いものではありません。12世紀における死者の復活は肉体の復活と考えられていたようです。
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| 蘇る死者 |
魂の秤量
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| 大天使ミカエルによる魂の計量 |
大天使ミカエルと悪魔が向かい合い死者の魂を秤にかけています。天国に行くか、地獄に堕ちるかの瀬戸際です。
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| 大天使ミカエル |
悪魔 |
天国か地獄か
上段の魂の計量の結果、天国に行く者と地獄に堕ちる者とがそれぞれの扉に導かれます。天国の扉では天使が手をさしのべ、地獄の扉では悪魔が棍棒を振り上げ、恐ろしい怪物（レヴィアタン）が呪われた者たちを呑み込もうとしています。
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| 天国に行く者と地獄に堕ちる者とがそれぞれの扉に導かれる |
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| 天国に行く者 |
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地獄に堕ちる者 |
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| 天国の門 |
地獄の門 |
天使達
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| 四人の天使達 |
向かって左上の天使はSIGNATURと書かれた「命の書」を開きキリストに示しています。その書には，永遠の命を神から与えられる人たちの名前が書かれています。
その下の香炉を持つ天使はキリストの足下で蝋燭を掲げる二天使と共に礼拝を担当しています。
右の上下の二天使は邪悪な人間達に向かい死を克服した勝利の旗、そして、炎の剣と盾を持っています。盾には「御使たちがきて、義人のうちから悪人をえり分け」るという「マタイによる福音書」第13章49節が刻まれています。
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| 上段の天使達 |
下段の天使達 |
次は地獄の様子を見てみましょう。
ルシファー（魔王サタン）
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| 第一層の向かって右側の地獄 |
アブラハムに対し同じ層の右半分、混乱と混沌が支配する世界の中央で玉座に着いているのは偽りの父サタン（ルシファー）です。 顔をしかめ、むくんだ目、逆立った短い髪は王冠のようです。 サタンの耳元では悪魔が地獄に堕ちた者の罪状を報告しています。
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| サタンに耳打ちする悪魔 |
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| 罪人を踏みつけるサタン |
宗教的な怠惰
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| サタンに踏みつけられる怠惰な男 |
宗教的に怠惰な男は炎に焼かれサタンの鋭い爪の足で踏みつけられています。男の足下には悪魔を暗示すヒキガエルがいます。
守銭奴
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| 首を吊される守銭奴 |
首を吊される守銭奴 |
この守銭奴は生涯崇拝した金によって首を絞められています。 男の足には誘惑を象徴する蛇が巻き付き、首から下げた金でいっぱいの袋の紐で首をつるされています。
サタンは苦しむ守銭奴を嘲るように指差しています。
神とお金は同時に仕えることはできません。
「だれも、ふたりの主人に兼ね仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛し、あるいは、一方に親しんで他方をうとんじるからである。あなたがたは、神と富とに兼ね仕えることはできない。」（マタイによる福音書 第6章24節 ）
姦淫
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| 姦淫の男女 |
姦淫の男女 |
裸の男女が並んで首をつながれ、男は手枷をかけられています。
髪形からこの男は誓約に不誠実だった修道士のように見えます。情熱で結ばれたこの二人は罪深い姦淫の囚人です。
傲慢（裕福な騎士）
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傲慢（裕福な騎士）
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| 傲慢（裕福な騎士） |
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この裕福な騎士は、聖フォアの奇跡の書で当時よく知られていました。ルエルグのオバン城の城主レノンは、修道院や教会の所領を侵食し、略奪を繰り返していたようです。
彼はその報いを受け、馬が突然頭を地面に下げた拍子に前に投げ出され、首を骨折して死亡しました。
彼が裕福であったことはその鎖帷子によって強調されています。 それは騎士の貴重な所有物であり、40～60頭の家畜の価値がありました。
「主はみ腕をもって力をふるい、心の思いのおごり高ぶる者を追い散らし、権力ある者を王座から引きおろし、卑しい者を引き上げ、飢えている者を良いもので飽かせ、富んでいる者を空腹のまま帰らせなさいます。」（ルカによる福音書 第１章５１-53節）
嘘つき
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| 悪魔に舌を切られる嘘つきの男 |
「偽りの道をわたしから遠ざけ、あなたのおきてをねんごろに教えてください。」（詩篇第119章29節）
嘘、名誉毀損、誹謗中傷：そのどれであるかは大した問題ではありません。ここで非難されているのは言葉の悪用です。この男は悪魔に舌を切られるところです。
真実を伝え、対話と理解を可能にする人間の意思伝達は裏切られることがあります。
聖ヤコブは、その手紙の中で、この小さな手段は誰にも制御できない火のようであると云っています。
他人を誹謗中傷し言いふらす男の体を焼く炎はこれを表しているのかもしれません。
「もし人が信心深い者だと自任しながら、舌を制することをせず、自分の心を欺いているならば、その人の信心はむなしいものである。」（ヤコブの手紙第1章26節）。
支配する者と支配される者
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| 気弱な夫を支配する気性の荒い女 |
気弱な夫を支配する気性の荒い女 |
対立関係は常に存在します。誰が誰を支配するか。
こでは女が男の肩に跨がっています。女の頭は悪魔に押さえつけられ蛇に噛みつかれています。どちらも身動きができず、四方八方から、悪魔が彼らを馬鹿にし苦しめています。
ねぐらを支配する気性の荒い女、寛大なのか、簡単に屈服する夫：要するに、睦まじく一緒に暮らすことができなかった良くある夫婦の重大な不和のようです。
食い道楽（美食家）
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| 帆の宇野大釜に投げ込まれる美食家 |
ここで特徴づけられるのは、彼の嗜好の炎からはみ出た食い道楽な男の巨大な腹だけです。悪魔はこの男を煮えたぎる大釜に放り込もうとしています。 上層の密猟者や大食漢と同様です。
楽師
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| ハープを奪われ、舌を切られる楽師 |
ハープを奪われ、舌を切られる楽師 |
全てのもは悪用される可能性があります。
調子が合い調和しているかに関わらず、歌われ、演奏された音楽は魂を落ち着かせ、喜びを与え、さらには浄化することができます。 グレゴリオ聖歌やモテットがその例です。
一方、酒を飲む歌は、大騒ぎの酒盛りにつながると堕落する可能性があります。
彼らは、ヘロデがサロメの要求に応じるほど魅了された音楽と踊りを思い起こさせます。サロメは洗礼者ヨハネの首を要求しました。この不幸な楽師はハープを没収され、歌えないよう舌を引き抜かれます。
密猟者
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| 兎に焼かれる密猟者（中央三角部分） |
封建的な修道院長の権利を無視して、修道院領で狩りをした密猟者は逆に犠牲となったグロテスクな兎に焼かれています。
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| 兎に焼かれる密猟者 |
地獄に落ちた修道士
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| 第二層の右半分 地獄に落ちた修道士（中央上段） |
この修道院長は間違った逆の方向にひれ伏し、強制されています。 救い主キリストは彼の後方、盾を持つ天使の向こう側にいます。
この修道士の長は、地面に横たわる司教杖に寄りかかり、グロテスクな獣のような輩の前にひれ伏すことを余儀なくされています。他の三人の修道士も悪魔の網に捕まり、聖職者の卑劣な従順と偽善が非難されています。
ある解説によると、これらは、恐喝による違法な金の要求で悪名高いクレルモンの司教と彼の甥の三人を示唆しているそうです。それとも、フィジャックのサン・ソヴール修道院ようなライバルを暗示しているのでしょうか。
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| 地獄に落ち悪魔にひれ伏す修道院長 |
権力者
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| 第二層の右半分 権力者達（中央下段） |
裸の王様は、旗を持った天使の手で押し戻されたかのように立っています。唯一彼を王として識別できる王冠は、畏敬の念をあざける悪魔が噛みつき奪われようとしています。
嫉妬に満ちたこの破滅した王は、天国側に列するカール大帝を執拗に指差しています。
二番目と三番目の囚人も破滅した権力者なのでしょうが、解説はまちまちでよく判りません。
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| 悪魔に責められる権力者達 |
悪魔に責められる裸の王 |
異端者
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異端者
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| 異端者 |
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地面に倒れ、口を塞がれ、閉じた本を手にした異端者はもはや説教したり、宣言したり、読み書きすることができなくなります。 悪魔が彼を下から剣で突き刺し、その頭を貪り食っています。
本を抱え直立する別の異端者も悪魔に剣を突き付けられています。
偽りの両替商（貨幣偽造者）
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| 偽りの両替商（貨幣偽造者） |
パリのシャイヨー宮にあるシテ建築遺産博物館のためにタンパンの複製が作成されたとき、偽の両替商が持っていた円筒の内側にCUNEUSという碑文が発見されました。
これは、本来金属の品質証明のための印ですが、この両替商は偽金を作るために偽の極印を押していました。
悪魔は金属を溶かす火を準備し、偽両替商の顎髭を引っ張り上げ、溶けた金属を飲み込ませようとしています。
大食漢
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| 食べ過ぎたものを吐き出す大食漢 |
天国には行けず、地獄に墜ちるほどでもない罪を犯した人間は冥界に投げ込まれ、裁きの時まで暗闇の穴に閉じ込められます。
この煉獄の底には顔をゆがめた悪魔がいます。彼らは、生皮を剥ぎ取られ筋肉と肋骨が隆起し、大食漢を滑車で釣るし上げ食べ過ぎた塵を吐き出させます。
好奇心
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| 中央最上部 |
タンパンの外側の弧帯に沿って最後の審判の成り行きを興味津々に見守る天使達が顔を覗かせています。
コンクのサント・フォワ教会の正面扉口タンパンの見学はこのくらいにして教会内に進みます。
