フランスの旅　アミアン大聖堂 Amiens 聖フィルマンの扉口　月々の仕事

AMIENS (３)
アミアン

アミアン大聖堂
◆ 聖フィルマンの扉口 ◆

「聖フィルマンの扉口」

アミアン大聖堂西正面向かって左側の「聖フィルマンの扉口」です。　聖フィルマンはアミアンの初代司教でアミアンの守護聖人です。

「聖フィルマンの扉口」の諸像とタンパン


タンパン左　六司教像		中央「聖フィルマン像」		タンパン右　六司教像

◆ 聖フィルマンの扉口左側（北）の諸像 ◆

聖フィルマンを中心に扉口向かって左側（北）には地元アミアンの聖人と天使像が並んでいます。　内側から外側へと見て行きます。　
一番内側が聖オノレ (Saint Honoré) 、香炉を持つ天使が続きます。


聖オノレ (Saint Honoré) 右香炉を持つ天子（左）外側		Saint Ache　（右－内側） Saint Acheul　（中央）

内側より３番目の聖アッシュと４番目の聖アッシェルは自分の首を手にしています。　斬首され殉教したのでしょう。（参考）　５番目が旗印を広げる天使、６番目は女性で聖Ulphe です。


旗印を広げる天使（中央） Sainte Ulphe （左）		ハガイ像 (Aggeus)(Haggai) 左

さらに外側の脇壁には予言者ハガイ、ザカリアス、マラキ（マラキアス）の三像が並びます。


ザカリアス像 (Zacharias) 左ハガイ像 (Aggeus)(Haggai) 左より2番目		マラキ像 (Malachias) 左ザカリアス像 (Zacharias) 右

◆ フィルマンの扉口右側（南）の諸像 ◆


証聖者フィルマン（左）聖ドミス（右）		アミアンの司教（中央）聖フシアン（右）

フィルマンの扉口向かって右側（南）には内側から証聖者フィルマン (Saint Firmin) 、聖ドミス (Saint Domice) 、アミアンの司教、聖フシアン (Saint Fuscien) 、Saint Warlus 、Saint Luxor の聖人像が並びます。


Saint Warlus（左） Saint Luxor（右）		予言者ゾフォニウス予言者ハバクック（右）

さらに、中央扉口との間の壁には予言者ゾフォニウス (Sophonius) 、ハバクック (Habakkuk) が続きます。

◆ 扉口諸像下部の腰石部レリーフ ◆
月々の仕事

フィルマンの扉口左右の諸聖人像下の腰石部分には四葉枠に囲まれた二層のレリーフが並んでいます。　これらは中世の「月々の仕事」を表現したものです。　
上部が黄道十二星座による月を表し、下部がその月々の庶民の生活を表しており上下一対で１２対あります。

フィルマンの扉口右側腰石部分のレリーフ「月々の仕事」（１２月から５月まで）

		扉口右の内側から１番目（左）上部　山羊座（１２月）下部　豚を屠り冬の保存食の準備をする。
		２番目（右）上部　水瓶座（１月）下部　休息の月（ご馳走を食べる古代神ヤヌス）※二つの顔を持つヤヌスは過ぎた年と新しい年を象徴

３番目（左）上部　魚座（２月）下部　暖を取り魚を焼く男
４番目（右）上部　牡羊座（３月）下部　畑を耕しブドウの栽培をはじめる

		５番目（左）上部　牡牛座（４月）下部　鷹匠（花が咲く春の訪れ）
		６番目（右）上部　双子座（５月）下部　植物の生長を賛美して休息する人

７番目からは扉口の左側に移り、外側の蟹座から内側へと展開します

フィルマンの扉口左側腰石部分のレリーフ「月々の仕事」（６月から１１月まで）

７番目（左）上部　蟹座（６月）下部　鎌で干し草を刈る
８番目（右）上部　獅子座（７月）下部　収穫

		９番目（左）上部　乙女座（８月）下部　小麦の脱穀
		１０番目（右）上部　天秤座（９月）下部　果物の摘み取り

１１番目（左）上部　蠍座（１０月）下部　ワイン造り
１２番目（右）上部　射手座（１１月）下部　種まき

中世の庶民の生活が生き生きと表現され、とても興味深いと思いませんか。
次は向かって右側の聖母マリアの扉口を見てみましょう。

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2006/10