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◆ アミアン大聖堂 ◆
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| 「聖フィルマンの扉口」（左） 「最後の審判の扉口」（中央） 「聖母マリアの扉口」（右） |
◆ 中央扉口 ◆
最後の審判の扉口 （美しき神の扉口）
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| 「最後の審判」の扉口（中央） |
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「最後の審判」の扉口タンパン  |
| 扉口上部のタンパン三層目には最後の審判を下す怒れるキリストがひときわ大きく表現されています。 両手を広げ磔刑で受けた傷を我々に示しています。 掌の傷からは血が流れ出ています。 キリストの瞳は青で彩色され、非常に厳しい表情をしています。 中央柱の「美しき神」と呼ばれる優しい表情のキリストと対照的です。 |
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最後の審判を下すキリスト
タンパン第三層 |
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| タンパン第一層の彫刻 |
タンパン第一層から最後の審判が始まります。 天使達が吹き鳴らすラッパの音と共に死者が蘇り、次々と棺から出てきます。 そして、生ける者と共に最後の審判を受けます。
大天使ミカエル（中央）が秤で一人一人の魂の重さを確かめます。 左（キリストから見て右）が重ければ祝福された者として天国へ、右（キリストから見て左）が重ければ地獄に堕ちます。 望遠鏡でよく見ると悪魔が天秤を地獄側に引き寄せようとしていますが、大天使ミカエルが指で天国側に押し返しています。 |
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| 大天使ミカエルの天秤を引き寄せる悪魔（タンパン一層目部分） |
| 天国に行く者は衣をまとい穏やかな表情をしていますが、地獄に堕ちる者達は裸で泣き叫び、悪魔に押されて怪物に呑み込まれて行きます。 |
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| タンパン第二層の彫刻 |
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| 「美しき神」とタンパンを見上げる |
| 扉口中央の柱には「美しき神」"Beau Dieu"と呼ばれるキリスト像が我々を迎えます。 |
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| 「美しき神」"Beau Dieu" |
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「美しき神」"Beau Dieu" |
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「美しき神」中央柱下部 |
| 「美しき神」を囲むように扉口の左右にはキリストの使徒と預言者の像が並んでいます。 |
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| 扉口左側の使徒と予言者像 |
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扉口右側の使徒と予言者像 |
◆ 扉口左側の諸像 ◆
（内側 聖パウロより外側へ）
◆ 扉口右側の諸像 ◆
（内側 聖ペテロより外側へ）
◆ 扉口諸像下部の腰石部レリーフ ◆
道徳の鏡
（美徳と悪徳）
| 扉口左右の諸像の下、腰石部分には四葉枠に囲まれた二層のレリーフが並んでいます。 これらは中世の道徳観を表現したものです。 上部が美徳で下部が悪徳を表し上下一対で１２対あります。 最後の審判で天国に行くか地獄に堕ちるかの基準を図像化しているのでしょう。 上部の美徳はそれを象徴化した盾を持つ人物像で表され、下部の悪徳は具体的な場面でわかり易く表現されています。 |
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| 扉口左側腰石部のレリーフ （右が内側） |
| 扉口左側のレリーフを写真の右側から左側へと見ていきます。 （扉側から外側へ） |
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美徳（上段） |
悪徳（下段） |
| 1 |
信仰 |
聖杯の描かれた盾を持つ女性像 |
偶像崇拝 |
偶像を礼拝する人物像 |
| 2 |
希望 |
旗の付いた十字架が描かれた盾を持ち王冠に手を伸ばす女性像。十字架の旗はキリスト復活の象徴だそうです。 参考図 |
失望 |
剣を突き刺し悶え苦しむ人物像 |
| 3 |
慈善 |
牛の描かれた盾を持ち貧困者に着物を施す女性像 |
貪欲 |
箱いっぱいに財産を蓄える人物像 |
| 4 |
貞節 |
不死鳥が描かれた盾を持つ女性像。 女性が持っているシュロの葉は処女の象徴だそうです。 |
色欲 |
女性を抱く男の像。 |
| 5 |
賢明 |
蛇の描かれた盾を持つ女性像 |
狂気 |
刃物のような物を手にし、口には食べ物を頬張っている人物像。 頭には石が投げられている。 |
| 6 |
謙虚 |
鳩の描かれた盾を持つ女性像 |
高慢 |
落馬する騎士の像 |
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| 扉口右側腰石部のレリーフ （左が内側） |
| 続いて、扉口右側のレリーフを写真の左側から右側へと見ていきます。 （扉側から外側へ） |
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美徳（上段） |
悪徳（下段） |
| 1 |
勇気 |
獅子の描かれた盾と剣を持つ騎士像 |
臆病 |
兎に驚いて逃げる騎士像 |
| 2 |
忍耐 |
牛の描かれた盾を持つ女性像 |
焦燥 |
剣を手にし、僧侶を脅す人物像 |
| 3 |
優しさ |
羊の描かれた盾を持つ女性像 |
冷酷 |
召使いを足蹴にする女性像 |
| 4 |
調和 |
オリーブの木が描かれた盾を持つ女性像。 |
不和 |
夫婦げんかの像 |
| 5 |
従順 |
ひざまずく駱駝が描かれた盾を持つ女性像 |
反逆 |
司教に反抗する男性像 |
| 6 |
堅忍不抜 |
獅子頭を手にし、王冠と獅子の尾が描かれた盾を持つ女性像。 頭と尾は終始一貫を象徴しているそうです。 |
移り気 |
僧服を脱ぎ捨て、僧院を去る人物像 |
| 次は向かって左側の聖フィルマンの扉口を見てみましょう。 |
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