ベルリン(2)

 

 

ベルリンを流れるシュプレー川の中州、博物館島にやって来ました。嘗て東ベルリンだったエリアです。
現在、島内には多くの博物館・美術館があり、北側のボーデ博物館から南側の旧博物館にかけての歴史的な5つの美術館・博物館は、ユネスコ世界遺産に登録されています。
最大の見所はペルガモン博物館 (Pergamonmuseum)ですが、残念なことに現在(2026年4月)は大規模改修工事のため休館中です。 北ウイングなどの一部エリアは来年(2027)6月に公開予定ですが、全館再開は2037年だそうです。
今日は旧国立美術館 (Alte Nationalgalerie)と新博物館 (Neues Museum)を見学します。

 


 

旧国立美術館 Alte Nationalgalerie

旧国立美術館

博物館島内の旧国立美術館(Alte Nationalgalerie)です。
18世紀後半から20世紀初頭にかけてのコレクションを所蔵し、19世紀のドイツ・ロマン主義からフランス印象派までを網羅しています。
展示室は3つのフロアに分かれています。
各階の概要
3階は、ドイツ・ロマン主義と新古典主義、19世紀初頭のドイツ美術、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの絵画コレクションが見所です。
2階は、印象派と世紀末美術、19世紀後半のフランス・ドイツ美術で、フランス印象派の作品やベックリンの「死の島」もこの階にあり、見学のハイライトです。
1階は、ドイツ彫刻と写実主義、ドイツにおける彫刻の発展と、19世紀中葉の写実主義にスポットを当てています。

ところが、訪れた時期は2階展示室は特別展の準備のため閉鎖中。特別展の期間とその後の原状回復のため2階常設展示の再開は、2026年10月27日からの予定とのこと。
期待をそがれ、3階と1階のみを見学します。

 

展示室

館内の各作品の解説は極々簡単なもので、画家などの作者名、作品タイトル、制作年などしか記載されていません。
以下、目にとまった作品を紹介しますが、作者と作品タイトルのみの簡単な説明のみのが多数あります。詳細はリンク先をご覧下さい。

 

「教会開基祭からの帰り」 フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー

 

「放課後」 フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー作 1841年

 

展示室

 

「アリッチャの泉」 ルートヴィヒ・リヒター作 1831年 「アリッチャの泉」(部分)

 

「タンガーミュンデの乙女ローレンツェン」 1830年頃

「タンガーミュンデの乙女ローレンツェン」
クリスティアン・ダニエル・ラウフ
調べてみたところ、「ドイツのタンガーミュンデ村にローレンティアという名の乙女が住んでいた。ある日、彼女は森で道に迷い、3日間さまよい餓死寸前となり助けを求めて祈ると、雄鹿が現れて彼女を村まで連れ戻してくれた。命を救われた彼女は、生涯独身を貫き神に奉仕することを誓った。」という伝説があるそうです。この像はこれを題材とするもののようです。

 

「ハインリケ・ダンネッカー」 ゴットリープ・シック作 1802年

 

展示室

 

ユリアン・ヴィルヘルミーネ・バウセの肖像」 アントン・グラフ作 1785年頃
 

ヘンリエッテ・ヘルツの肖像」 アントン・グラフ作 1792年

 

「兄弟たちによって売られるヨセフ」 1817年

ヨハン・フリードリヒ・オーバーベックの「兄弟たちによって売られるヨセフ」です。
ヨセフは異母兄弟達の妬みを買いミデアンびとの隊商に売られます。(創世記第37章27節

 

 

1. (上)フィリップ・ファイト作「七年間の豊作」1817年
2. (下 ) ピーター・フォン・コルネリウス
「ファラオの夢解きするヨセフ」1816年頃

1と2は異なる画家によるものですが、一つ前の作品を含め題材は関連しています。旧約聖書創世記、ヤコブの息子ヨセフの物語です。2.は、エジプトに奴隷として売られたヨセフがファラオの見た夢を解き明かします。1.は、夢時の内容で今後7年間、大豊作が続き、その後7年間の大凶作が続くというものです。ヨセフは食料の備蓄をファラオに進言します。(創世記第41章14節-36節)
この夢解きの創世記の箇所は面白いので是非読んでみて下さい。

 

「アレクサンダー・フォン・デア・マルク伯爵の墓碑」 1788/90年 ヨハン・ゴットフリート・シャドウ

彫刻家シャドウは、ブランデンブルク門最上部の「クアドリガ(四頭立ての戦車)に乗った勝利の女神ヴィクトリア像」の作者でもあります。

 

「プロイセン王女ルイーズとフリーデリケの二連像」 1795/97年 ヨハン・ゴットフリート・シャドウ

 

樫の森の修道院跡」 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作 1810年

 

「雪中の樫の木」 1829年 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作

 

「海辺の二人の男」 1817年 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作

 

海辺の修道士」 1808/10年 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作 「海辺の修道士」(部分)

 

月の出の海」 1822年 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作 「月の出の海」(部分)

 

孤独な木」 1822年 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作

 

「月明かりの森の中」 1823/30年 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作
「月明かりの森の中」(部分)

 


窓辺の女性」カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作

  「窓辺の女性」(部分)

 

館内階段の壁に掲げられた「プラトンの饗宴」
プラトンの饗宴」 1869年 アンゼルム・フォイエルバッハ

 

Die Jagd nach dem Glück Rudolf Henneberg (1866)
「幸福の追求」 1868年 ルドルフ・ヘンネベルク

 

カール・フリードリッヒ・シンケル作の「ギリシャ最盛期の光景」の複製 1936年 ヴィルヘルム・アールボルン
「ギリシャ最盛期の光景」(部分)

 

 

「サンスーシ宮殿でのフリードリヒ大王のフルートコンサート」 1850/52年 アドルフ・フォン・メンツェル

この作品に描かれたポツダムのサンスーシー宮殿のコンサートルームは明日訪れます。

「サンスーシ宮殿でのフリードリヒ大王のフルートコンサート」(部分)

 

 

「1769年のナイセにおけるフリードリヒ2世とヨーゼフ2世の会見」 1855/57年 アドルフ・フォン・メンツェル作
「1769年のナイセにおけるフリードリヒ2世とヨーゼフ2世の会見」(部分)

 

 

鉄圧延機工場」 1872/75年 アドルフ・フォン・メンツェル作

 

 

「「ヴィルヘルム1世の軍隊への出発、1870年7月31日」 1871年 アドルフ・メンツェル作

 

 

「嘆願書」 1849年 アドルフ・メンツェル作

 

「ヘドウィグ・ウォースキー夫人の肖像」 1878年 カール・グッソー

 

旧国立美術館の見学はこれで終わりです。続いて隣の新博物館へ向かいます。

 


 

新博物館 (Neues Museum)

新博物館
新博物館の受付ロビー

新博物館 (Neues Museum)は、古代エジプト美術と先史時代のコレクションを展示しています。
見学のハイライトは、エジプト美術の最高傑作とされる「王妃ネフェルティティの胸像」です。
私個人としても、50数年前に観たこの像をまた観てみたいというほかには、特別興味を引くは展示はなさそうです。

 

展示室
展示室 デルセネジの書記坐像 紀元前2450-2400年頃
書記官プタハマイとその家族
供物を運ぶ女(副葬品) 歩く男(副葬品?) アクエンアテン王の像
副葬品 紀元前2200年頃 息子たちと座る男の肖像像 紀元前2400年頃
ネフェルティティ王妃の立像 紀元前1345年頃 ネフェルティティ女王像の頭部。紀元前1345年頃

 

 

「王妃ネフェルティティの胸像」展示室

王妃ネフェルティティの胸像」の展示室です。この展示室にはこの胸像だけが展示されています。
展示室内の写真撮影はできません。そのことは承知していましたが、実際は展示室手前の部屋の指定線を越えなければ撮ることができます。同様に展示室出口先の部屋の指定場所からは正面から撮ることもできます。距離は10~20mありますから望遠レンズが必要です。フラッシュは禁止です。

この胸像は西ベルリン時代にはシャルロッテンブルク宮殿向かいのエジプト博物館に展示されていました。私が初めて見たのもそちらでした。
現在この胸像には真贋論争があります。詳細は上記リンク先をご覧下さい。

「王妃ネフェルティティの胸像」 「王妃ネフェルティティの胸像」     
「王妃ネフェルティティの胸像」
「王妃ネフェルティティの胸像」 「王妃ネフェルティティの胸像」

 

 

展示室

 

クサンテン出土の少年のブロンズ像  展示室

 

ベルリンの黄金の帽子 紀元前1000年~800年頃 ベルリンの黄金の帽子(上部)
ベルリンの黄金の帽子(下部)
解説パネル

 

 

駆け足でしたが、新博物館の見学はこれで終わりです。
観光初日なので少々疲れました。
明日はベルリンから日帰りで旧東ドイツの町ポツダムを訪れます。

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