聖リプシメ教会

 

Saint Hripsime Church Սուրբ Հռիփսիմե եկեղեցի

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会

聖リプシメ教会は首都エレバンの西20km、ヴァガルシャパト(エチミアジン)にある7世紀のアルメニア使徒教会です。アルメニアに現存する最も古い教会の一つです。

この教会は395年にカトリコスの「偉大なイサク」が建てた殉教者聖リプシメの墓所から遺骨を移しこの教会に献げるためカトリコスのコミタスによって建てられました。
建物は618年に完成したもので古典期のアルメニア建築の優として知られ、以来「リプシメ型」としてアルメニアの教会建築に大きな影響を与えました。

2000年にはエチミアジン大聖堂、聖ガヤネ教会などとともにユネスコの世界遺産に登録されています。


聖リプシメ教会の入口
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会 聖リプシメ教会

先ず、外観を見てみましょう。

 


 

聖リプシメ教会の外観

西側

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会

西ファサードの碑文によると、教会は1653年にカトリコス・フィリポスによって改修され、西側の入口前に壁のないガビットが建てられました。ガヴィットの上の鐘楼は1790年に建設され、1987年に改修されたものです。

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会
西ファッサードの碑文
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会(手前は鐘楼下) 聖リプシメ教会の西扉口
南側
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会 聖リプシメ教会

聖リプシメ教会は四方に各二つずつ縦長の大きなニッチのある壁に囲まれたドーム型テトラコンクです。このニッチは壁体重量を軽減するためのものだそうです。

東側
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会

北側

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会

西側の入口から堂内へと進みます。

 


 

聖リプシメ教会の内部

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会 聖リプシメ教会
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
中央ドーム部分(聖リプシメ教会) 中央ドーム部分(聖リプシメ教会)

主祭壇(東側)

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会の祭壇
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
祭壇の聖母子像
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会祭壇エプロンの聖人像 聖リプシメ教会祭壇エプロンの聖人像
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会祭壇エプロンの聖人像 聖リプシメ教会祭壇エプロンの聖人像
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会祭壇エプロンの聖人像
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会祭壇エプロンの聖人像 聖リプシメ教会祭壇エプロンの聖人像
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖家族像(聖リプシメ教会)



聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
  聖家族像(聖リプシメ教会)

聖リプシメの墓

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメの墓の入口

主祭壇に向かって左前方へ進むと聖リプシメの墓があります。内部は非常に暗いのでライトが必要です。

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメの墓

リプシメは、修道院長ガヤネと38人の無名の修道女とともにティリダテス三世王によって迫害、拷問され、アルメニア史上初のキリスト教の殉教者となりました。
教会周辺の発掘により、初期キリスト教の作法で埋葬された数人の拷問を受けた女性の遺体が発見されています。

年代記者アガサンゲロスによれば、301年の改宗後、ティリダテス三世と啓蒙者グレゴリオスはリプシメが殉教した場所に半地下の殉教者廟を建てています。

アルメニア王ティリダテス三世の改宗にまつわる言い伝えは当サイト内のホルヴィラップ修道院のページを見て下さい。

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメの墓 聖リプシメの墓
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメが石打されたと言う石

上の写真は聖リプシメの墓室内に納められたリプシメの石打に使用された石だそうです。
リプシメの殉教にまつわる言い伝えは様々なバージョンがあります。そのうちの一つは当サイト内のホルヴィラップ修道院のページに記載しましたが、

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメの墓 聖リプシメの墓

別の言い伝えによると
皇帝ディオクレティアヌスはリプシメの居場所を発見すると、ティリダテスに手紙を送り、彼女を送り返すよう要求します。ティリダテスは、修道女と呼ばれる彼女の仲間の中でリプシメを見つけ、彼女が皇帝の願いに従うように促しました。
彼女は、他の仲間と同じように、イエス・キリストと婚約しているので結婚できないと答えました。
このとき、天からの声が聞こえます。「勇気を出して恐れないでください。わたしはあなたと共にいます」。
これに応じて、ティリダテスはリプシメを拷問するよう命じました。彼女は舌は切り取られ、胃は開かれ、殺される前に盲目にされ、遺体はバラバラに切断されました。
彼女と同様に、ガヤネと他の2人の修道女も首を切られる前に同様の残虐行為をうけ、その他の仲間は剣にかけられ、肉体は獣に投げられました。
ティリダテスと兵士達は、その行為により神の罰をうけ、兵士は悪魔に悩まされ、野獣のように振る舞い始め、森を駆け抜け、自分をかじり、服を引き裂きました。
王はイノシシに変身し、啓蒙者聖グレゴリオスの助けによって救われなければなりませんでした。
これらの話は、おそらく非常に架空のものですが、リプシメの物語について唯一確かなのことは、彼女と彼女の仲間が実際に290年頃にアルメニアで殉教したということです。

聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
聖リプシメ教会
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
北側の祭壇 聖グレゴリオスによるティリダテス三世の改宗
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
道内北に置かれた石の扉
聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church 聖リプシメ教会  Saint Hripsime Church
道内北に置かれた石の扉 道内北に置かれた石の扉

 


 

聖リプシメ教会の見学はこれで終わりです。

 

次は聖ガヤネ教会へ向かいます。

 

 

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