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| ノラヴァンク修道院 遠望 |
ノラヴァンク修道院（新しい修道院）は、12世紀にアマグ川の峡谷に建てられました。峡谷は修道院の真向かいにあり、高く切り立った赤煉瓦色の崖で知られています。
修道院は、ゴリス近くのブゲノ・ノラバンク修道院と区別するために、峡谷の上の廃村アマグ（Amaghu）村の名を冠して「アマグのノラバンク修道院」と呼ばれることもあります。
13世紀から14世紀にかけて修道院はシュニクの司教の住居となり、その結果、アルメニアの主要な宗教、文化、学問の中心地となりました。特にグラドゾルの大学や図書館と密接に結びついていました。
修道院の複合施設には、聖カラペット教会、聖グリゴール礼拝堂、聖アストゥヴァツァツィン（神の聖母）教会が含まれます。
ノラヴァンクには、オベリアンの王子の宮殿があったため、建築家シラネスと細密画家で彫刻家のモミクは、13世紀後半から14世紀初頭にかけここで働いていました。
複合施設を囲む要塞の壁は、17〜18世紀に建てられたものです。
ノラヴァンク修道院の詳細についてはこちらを見て下さい。
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| ノラバンク修道院入り口前 | ノラバンク修道院内の小礼拝堂 |
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| ノラバンク修道院の案内板 |
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| ノラヴァンク修道院のプラン |
| 1 | St. Astvatsatsin (Burtelashen) |
| 2 | St. Karapet Ruins |
| 3 | Gavit |
| 4 | St. Karapet (St. Stepanos Nakhav’ka) |
| 5 | St. Grigor Chapel |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（手前） と 聖カラペット教会（聖ステパノス教会）（後方） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（東側） | 聖アストヴァツァツィン教会（東側） |
最も大きな建物 聖アストヴァツァツィン教会（神の聖母）は、1339年に完成し、その財政支援者ブルテル・オベリアン王子に敬意を表して、ブルテラシェン（ブルテルの建造物）とも呼ばれます。才能ある彫刻家であり細密画家モミクが設計した傑作です。
彼は1333年に完成を見ることなく亡くなり、これが最後の作品となりました。
しかし、モミクの死には言い伝えがあります。
モミクはブルテル・オベリアン王子の美しい娘と恋に落ちます。王子は、モミクが短期間に素晴らしい聖堂を建てるという条件で、娘と結婚することを承諾しました。しかし、教会の建設が終わりに近づいたとき、王子は召使に、モミックが自分の約束した条件を満たせないよう、どんな犠牲を払っても妨害するように命じました。身分違いの結婚を嫌ったのでしょう。召使いは密かにロタンダに登り作業中のモミクを突き落としました。モミクは、彼が建てた教会の近くに埋葬され（モミクの墓）、弟子たちがドームを完了させたそうです。
1840年に崩落した屋根は平らな隅屋根で覆われていました。修復は1997年に行われ、ドラムとその円錐形の屋根が残された断片に基づいて復元されました。
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| 聖アストヴァツァツィン教会（東側） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（東側上部の鷲の彫刻） | 聖アストヴァツァツィン教会（東側上部の鷲の彫刻） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（東側の彫刻） | 聖アストヴァツァツィン教会（東側の彫刻） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（南東側より） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（西側ファッサード） |
1階には、ブルテルとその家族の墓がありました。二階の礼拝堂へは建物の外壁から突き出た狭い石の階段でのみ上がることができます。カンチレバーの初期の作例です。
階段は非常に狭く、登るときは足下近くに張られたロープに掴まって上がれますが、下りるときは掴まるものがありません。私は大事を取って登りませんでした。
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| 聖アストヴァツァツィン教会（西側ファッサード） | 聖アストヴァツァツィン教会（西側ファッサード） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（最上階ロタンダ） |
建設支援者は、ロタンダの西側の3つの柱に描かれ、玉座の聖母子と二人の男性の浮き彫りで構成されており、その一人は教会の模型を持っていますが、地上からはよく見えません。
参考写真：1 2
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| 聖アストヴァツァツィン教会（最上階ロタンダ） | 聖アストヴァツァツィン教会（最上階ロタンダ） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（二階教会入口のタンパン） |
上階のタンパンには、キリストの半身像の両脇に使徒ペテロとパウロが描かれています。
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| 聖アストヴァツァツィン教会（二階教会の入口） | 聖アストヴァツァツィン教会（二階教会の入口） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（一階墓所入口のタンパン） |
一階入口のタンパンには中央に聖母子、その両脇に大天使ガブリエルとミカエルが描かれています。
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| 聖アストヴァツァツィン教会（一階墓所入口のタンパン） | 聖アストヴァツァツィン教会（一階墓所入口のタンパン） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（西側右のハチュカル） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（一階墓所内） | 聖アストヴァツァツィン教会（一階墓所内） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（一階墓所内） | 聖アストヴァツァツィン教会（一階墓所内） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（南側） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（ロタンダ南側） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（南側） | 聖アストヴァツァツィン教会（南側） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（東南より） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（北側） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（北側窓上部の彫刻） |
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| 聖アストヴァツァツィン教会（北側窓と上部の彫刻） | 聖アストヴァツァツィン教会（北側窓と上部の彫刻） |
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| 旧 聖カラペット教会跡 | 旧 聖カラペット教会跡 |
ノラバンク修道院の主聖堂である聖カラペット教会（聖ステファノ教会）の南側に地震で破壊された旧カラペット教会の遺構があります。9世紀から10世紀にかけて建てられた最も古い教会跡で、1982年～83年に発掘されました。
遺構の周りにはハチュカルが無雑作に置かれています。
「カラペット」とは元々アルメニア神話に登場する雷神らしいのですが、キリスト教化に伴い洗礼者ヨハネと同一視されるようになったそうです。
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| 旧 聖カラペット教会跡付近のハチュカル | 旧 聖カラペット教会跡付近のハチュカル |
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| 旧 聖カラペット教会跡付近のハチュカル | 旧 聖カラペット教会跡付近のハチュカル |
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| 聖カラペット教会のガヴィット |
ガビットは主聖堂である聖カラペット教会の西に隣接し、その正式な入り口であると共に、アカデミーや集会所として使われていました。
最初のガビットは教会が建てられた直後に建てられ、1261年に建築家シラネス（Siranes）によってスムバット・オベリアン（Smbat Orbelian）王子のために再建されました。
1321年の地震の後、ガヴィットはおそらくモミクによって再建され、扉口と上部窓のタンパンにモミクの最も傑出した二つの彫刻が追加されました。
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| 聖カラペット教会のガヴィット | 聖カラペット教会のガヴィット |
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| 聖カラペット教会のガヴィット（入口とタンパン） |
地上階のタンパンの彫刻は、絡み合う蔦模様に大きな文字が刻まれた背景に座す聖母子です。
中央の聖母子を見つめる二人の聖人は、そのポーズが中世の彫像に典型的である一方、特に玉座の敷物にはアルメニアの豊かな刺繍デザインが取り入れられています。
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| 聖カラペット教会のガヴィット（入口のタンパン） |
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| 聖カラペット教会のガヴィット（入口のタンパン） | 聖カラペット教会のガヴィット（入口のタンパン） |
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| 聖カラペット教会のガヴィット（上階のタンパン） |
上部の窓の彫刻は、父なる神、アダム、キリスト、そして聖書の人物が描かれています。
大きな彫刻は深く彫り込まれ、人物を背景から浮き上がらせています。巨匠モミクと思われる作者は父なる神を髭を生やした人間の姿で表現しています。父なる神は右手を上げ、左手で支えられたアダムの首には聖霊（鳩）が命を吹き込んでいます。
左下には聖母マリアと福音書記者ヨハネの間にキリストの磔刑場面が小さく描かれています。
父なる神はアダムに生命を与え、さらにキリストの犠牲によって永遠の命を与えたという物語になっています。文字を読むことができなかった大多数の中世アルメニア人にとって、この石の絵本は説得力のある聖書となっていました。
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| 聖カラペット教会のガヴィット（上階のタンパン） | 聖カラペット教会のガヴィット（上階のタンパン） |
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| 聖カラペット教会のガヴィット（上階のタンパン） |
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| 聖カラペット教会のガヴィット |
ガヴィットの内部には元のガビットの約3メートルの壁が現存しており、1232年から1256年の間に刻まれた碑文が残っています。
建物は、1261年に建築家シラネスによってスムバット・オベリアンのために再建され、木製の屋根は中央に穴のある巨大なテントの形をした石造りの屋根に造り替えられました。
その様式は「ハザラシェン」（Hazarashen）という農家の木製屋根によく似ていました。次のpdfの4ページ目に解説図があります。
屋根は1321年に再び造り替えられています。
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| 聖カラペット教会のガヴィット | 聖カラペット教会のガヴィット（西方向） |
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| ガヴィット内北東角上部の彫刻 | ガヴィット内北東角上部の彫刻 |
北東の角には、野生のライオンを剣で攻撃する人物の騎馬像が彫られています。このレリーフは寓話的にオルベリアの王子を描いています。
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| ガヴィット内の彫刻 |
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| 聖カラペット教会のガヴィット | 聖カラペット教会のガヴィット |
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 聖カラペット教会のガヴィット |
| ガヴィット内のハチュカル |
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| 聖カラペット教会のガヴィット（入口付近） | 聖カラペット教会のガヴィット（入口付近） |
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| 聖カラペット教会のガヴィット（天井のオクルス） | 聖カラペット教会のガヴィット（天井のオクルス） |
 聖カラペット教会のガヴィット（天井のオクルス） |
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| ガヴィット内東側天井の彫刻 |
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 聖カラペット教会入口のタンパン（ガヴィット側） |
| 聖カラペット教会入口（ガヴィット側） |
ガヴィットから階段を上がり聖カラペット教会へと進みます。
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| 聖カラペット教会（東側） | 聖カラペット教会（南側）手前は旧カラペット教会跡 |
聖カラペット教会（Surp Karapet）は聖ステファノ教会（Surp Stephanos）とも呼ばれます。
「カラペット」とは元々アルメニア神話に登場する雷神が、キリスト教化に伴い洗礼者ヨハネと同一視されるようになったもので、 聖ステファノはキリスト教における最初の殉教者とされる聖人です。 なぜ二つの名があるのかは不明です。
聖カラペット教会（洗礼者ヨハネ教会）は、地震で破壊された元の聖カラペット教会の遺構のすぐ北側にリパリット・オルベリアン王子の命によって建てられました。
1216年から1227年にかけて建てられ（建設期間には、1216-23と1221-27の2つの異なる表示があります）、外観は正方形で内部は十字型、復元されたドラムとドームを伴っています。
1340年の地震により教会のドームが破壊され、1361年に建築家のシラネスによって再建されました。
1931年には別の地震でドームが破損しましたが、1949年に、教会の屋根と壁が修復され、1998年にアルメニア系カナダ人の家族の援助により最終的に完全に修復されました。
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| 聖カラペット教会 |
聖カラペット教会の主祭壇には母子像が祀られています。これとよく似た祭壇画がセヴァン修道院の聖カラペット教会の祭壇にもありました。洗礼者ヨハネと母エリザベトの母子像でしょうか。
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| 聖カラペット教会 | 聖カラペット教会 |
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| 聖カラペット教会のドーム | 聖カラペット教会 |
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| 聖カラペット教会のドーム |
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| 聖カラペット教会の聖人像）聖ステファノか？ | 聖カラペット教会の入口（ガヴィット側より） |
左上の聖人像は教会内の南壁に設けられた小さな祭壇画です。足下に石が散乱していることから判断するとこの教会の別名にもなっている聖ステファノではないでしょうか。
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| 聖グリゴール礼拝堂 西ファッサード | 聖グリゴール礼拝堂 西ファッサードの窓と装飾 |
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| 聖グリゴール礼拝堂 入口のタンパン | 聖グリゴール礼拝堂 西ファッサードの壁面 |
聖グリゴール礼拝堂はスムバットの兄弟タルサイーヒ・オベリアンの治世、1275年に建築家シラネスによって聖カラペット教会の北に隣接して建てられました。
堂内にはスムバットや多くのオベリアン家の墓があります。ライオンの姿で表現されたタルサイーヒ王子の息子エリクム三世の墓石には1300年の銘があります。
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| 聖グリゴール礼拝堂 | エリクム三世の墓石（聖グリゴール礼拝堂内） |
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| アレニ－1洞窟 遠望 |
ノラバンク修道院に行く10㎞程手前、Jeghegnadsorの町の近くにアレニ－1洞窟（Areni-1）があります。1970年代に発見され「鳥の洞窟」とも呼ばれるカルスト洞窟です。
南コーカサスで数少ない、最も重要で保存状態の良い銅器時代の考古遺跡のひとつです。洞窟内で発見された保存状態の良い植物や果物の残骸は正確な年代測定を可能にし、洞窟の住民が家畜を飼い、野生植物を使用していたことが判りました。
洞窟で発見された世界最古のワインプレス（紀元前3000年頃）は、アルメニアでのワイン生産のほぼ6000年の歴史を記録しています。洞窟でのワイン生産の痕跡は銅器時代後期に遡ります。洞窟では儀式も行われ、おそらく人身御供も行われていました。
洞窟内で発見された5500年以上前の履き物は世界最古の革靴とされ、2010年に発見された藁で織られた5900年以上前の女性用スカートも同様にこの種の最古のものです。
世界最古の革靴はエレヴァンの歴史博物館で見ることができます。
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| アレニ－1洞窟 |
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| アレニ－1洞窟 |
ノラヴァンク修道院の見学はこれで終わりです。
明日はホルヴィラップ修道院へ向かいます。
