ヨーロッパの旅へ Hildesheim (3) ヒルデスハイム ドイツの旅へ ■　聖ミヒャエル教会　■ 司教ベルンバルトは９９６年、ベネディクト会の修道院をヒルデスハイムの町外れに設立し、大天使ミヒャエル（ミカエル）にその守護を託しました。　彼は以前その教育係を務めた皇帝オットー三世から十字架の聖遺物を授かっていました。　それはこの教会に祀られ人々の信仰を集めました。 聖ミヒャエル教会 聖ミヒャエル教会 聖ミヒャエル教会  その後１００１年から１０２２年にかけ教会が建てられました。　その内部はベルンバルト自身が設計し、装飾など細部に至るまで建築のすべてに関わったそうです。　彼の遺体は今も地下聖堂に眠っています。　（聖ミヒャエル教会の詳細） 聖ミヒャエル教会の前 聖ミヒャエル教会の入口 聖ミヒャエル教会  聖ミヒャエル教会は第二次大戦末期、１９４５年３月２２日の空襲で全焼してしまいました。　しかし、建物は戦後再建され中世を代表するロマネスク様式の宗教建築としてその姿を今に伝えています。  聖ミヒャエル教会の最大の見所は１３００枚の板に描かれた身廊の天井画です。　エッサイの樹と呼ばれるキリストの系図を示すこの天井画は１２００年頃描かれたものです。　非常に色鮮やかなので最近の模写のようにも見えますが、空襲前に取り外され保管されたため戦火を免れています。　ただし、キリストの部分は１６５０年に交差部の塔が倒壊した際その周囲の絵と共に失われ１９世紀に復元されたものです。 身廊 身廊と天井画 天井画  １３００枚の板に描かれた縦２７．６ｍ、横８．７ｍの天井画（エッサイの樹）はダビデ王の父エッサイからキリストに至る系譜を図像化しています。　それは西側からアダムとイブ、エッサイ、ダビデ王、ソロモン、ヒゼキア、ヨシア、マリア、キリストの八つの主要部分とその周囲に描かれた天使や福音書記者達で構成されています。 アダムとイブの堕罪 エッサイ（Jesse） ダビデ王（David） ソロモン王（Salomo）Solomon ヒゼキア王（Hiskia）Ezechias ヨシア王（Josia）Josias 聖母マリア キリスト  １１９２年にベルンバルトが聖人に列せられると、聖ミヒャエル教会は聖ベルンバルトの聖地として多くの信仰を集め聖堂も拡張されます。　 身廊と西側翼廊の仕切柵 「天使の内陣格子」 1194 - 1197 (Engelchorschranke) もその頃作られたものです。　この十三の天使像が並ぶ漆喰の内陣柵はロマネスク芸術の最高傑作だそうです。　 天使の内陣柵 天使の内陣柵裏側 天使の内陣柵裏側（部分）  天使の内陣格子の北側面には天上のエルサレムの様子が描かれています。　そこには聖母子を中心に左に聖ペテロ、聖ヤコブ、聖ベネディクト、右に聖パウロ、聖ヨハネ、そして聖ミヒャエル教会を手にした聖ベルンバルトが見られます。 身廊と側廊を仕切るアーチ型の柵 柱頭彫刻 柱頭彫刻 祭壇（後期ゴシック） バロック様式の聖職者席  次はヒルデスハイムの観光で欠かすことができないマルクト広場に行ってみましょう。 マルクト広場へ NEXT 2007/7/10 ・2006/04 ヨーロッパの旅へ ＨＯＭＥ ドイツの旅へ 画像等の複写・転用はご遠慮下さい。 Copyright(C) Izmreise All rights reserved