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Fantoft Stavkirke
ファントフトゥ・スターブ教会
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1979年7月、初めてノルウェーを旅行した際、ベルゲン郊外のファントフトゥでスターブ教会を見ました。ヨーロッパの教会といえば石造りと相場が決まっていますが、この教会は木造です。規模も石造のそれとは比較にならないほど小さいものです。その独特な形はどこか日本の五重塔にも似ています。

木造寺院に興味を持つ人は誰でもこのスターブ教会に魅せられるでしょう。キリスト教の伝播に伴い西洋に残存するこの木造教会は、広大な森林を有する国土と散在した人口の中にあって、土着の形式と地域の必要性に理想的に適応していきました。中世に建てられた約1000のスターブ教会のうち現存するものは30余りに過ぎません。スターブ教会は聖域ですが、このような建物でしばしば見られる厳しい雰囲気はありません
どこか暖かみがあり、懐かしささえ感じるこのスターブ教会はノルウェーを代表する文化遺産です。
ファントフトゥ・スターブ教会

ファントフトゥ・スターブ教会 石の十字架

ファントフトゥのバス停近くで地元の人に場所を尋ね森の中へ入って行きました。 途中道に迷い、一軒の民家で道を尋ねようやくたどり着くことができました。

このFantoftにあるスターブ教会は、元来は1150年頃ベルゲンの北のFortunという所に建てられたもので、1883年にこの地に移築されています。そのため、この教会は「Fortunスターブ教会」と呼ぶこともあります。
また、教会の外にある石の十字架は紀元1000年頃の貴重なものです。


ファントフトゥ・スターブ教会 ファントフトゥ・スターブ教会



屋根や外壁には黒い塗料が厚く塗られており、内部には壁画がまだ残っていました。
しかし、この素晴らしいスターブ教会は、私がここを訪れてから13年後の1992年6月6日の夜、放火され全焼してしまいました。
ここに掲載した写真は焼失前のものです。
現在は復元され再び一般公開されているようですが、在りし日の素晴らしさはもう戻って来ません。



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